佐伯香也子のブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

PageTop

風が吹く

   風が吹く


もっと何か言いたいのに
氷の詰まった口からは
ツララばかり垂れ下がる

孕み切った腹の中でうごめくのは
なんだろう

なまぬるく 形を持たず
生まれてからずっとそこにあった
ぶよぶよと増殖するもの

えぐり取ってしまいたいのに
神の摂理だといって
止められる

そのうちに
どうにかできるのは
私しかいないことに気づく

本当は飛べるのに
飛べないと信じていたことを思い出す

手伝ってやろうかと言ってきた誰かに
私は振り返って微笑む

「殺されたくなかったら黙りなさい」

世界で生きているのは
「自分」だけだと叫んだら
風が吹いた

それから
私は腕を大きく広げ
その香しい波に乗った

スポンサーサイト

PageTop
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。