佐伯香也子のブログ

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暴力映画三本立て

18歳のころ、いわゆる名画座といわれるようなところで、70年代に作られた映画の三本立てを見た。

水谷豊主演 「青春の殺人者」
松田優作主演「俺たちに墓はない」
緒形拳主演 「復習するは我にあり」

どれも男の暴力性をテーマにしたもので、18歳の女の子が観るようなものではない。
実際、観客はオジさんやお兄さんばかりで、女性は私一人だった。
昼間だったので別に怖くはなかったが、今考えると危なかったかもしれない。

「青春の殺人者」は、さしたる理由もなく親を殺してしまう青年の話。
理由もなければ、殺した後のダメージの受け取りも拒否している。
どこまでいっても大したことのない日常が続いていく。
でも、一番心に残っている名作。

「俺たちに墓はない」は、悪党二人(松田優作、志賀勝)が組織暴力団を壊滅させる痛快劇。
主演の二人より、ダイナマイトを事務所に投げ込まれて大けがをする石橋蓮司(暴力団の若頭?)がよかった。
全身包帯だらけで松葉杖をつきながら、大人のおもちゃ屋さんへ行くのだ。
そして店員に何種類ものバイブレーターを並べさせたあげく、
「もっと、グルグル回るヤツはないのか」
と、イライラした調子で訊く。

怪我をしてまともに性交できないから、自分の代わりをしてくれるものが欲しいんだなと観客は分かるわけだが、18歳だった私は大笑いしながらも、
「男って、そうまでして女性としたいものなんだ」
と驚いた。

「復習するは我にあり」は、正直言ってすっかり忘れた。
ただ一つ印象に残っているのは、小川真弓と北村和男のこたつでの性行為。
二人とも着物姿で、最初はこたつに下半身を入れた状態で横たわりながら話をしているのだ。
しかし次第にこたつが揺れはじめ、小川真弓を背後から抱いた北村和男が、手で女性器を刺激してイカせるのである。
小川真弓の息づかいが本当に素晴らしく、思わず引き込まれた。
へんな話だが、これだと冷えなくていいなと思った。


暴力というか、圧倒的な力にひどく憧れた時期があった。
破壊シーンや殺人シーンをみると、快感を覚えた。
私は自分を、まちがって女に生まれてしまったのだと思っていたし、男というものに強く惹かれた。
それは恋愛感情以上のものだった。
私は男になりたかったのだ。

今はすっかり、「女に生まれてよかった」と思っているが、そんな不毛な時期もあった。
NHKの連ドラ「花子とアン」で優しいおじいさんをやっている石橋蓮司と、「相棒」の水谷豊を続けて観てしまって、ふと思い出した。
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